台湾オリジナルの靴メーカーといえば、「神匠(Ingenuity)」と「林果良品(Oringo)」が有名です。最近では、日本国内でも神匠の靴は買えるようになりましたが、林果良品の靴は日本では買えません。林果良品は既成靴に加えてビスポークもやっているみたいで、製法や技術力が気になるところ。そこで、台北市内に2店舗あるうちの1つ、中山本店に行き、ポテンシャルを見てきました。
お店の場所
お店は非常にわかりにくい場所にありますが、地図があればなんとかたどり着けます。すごい路地で一瞬誰かの家の裏庭に紛れ込んだかのような道を進んでいきます。雙連站から徒歩2分なので、迷ってもなんとかたどり着ける距離です。たどり着くと、一見カフェに見えるおしゃれなショップが。
林果良品は、ハンドメイドやアットホームをブランドコンセプトに上げており、住宅街の中にひっそりと佇むのも、そんなブランドコンセプトを反映させたものなのです。
林果良品の歴史
1976年、台湾の靴業界は黄金時代を迎えていた。当時、台湾の靴職人は、日本から高度な技術を学び、台湾に持ち帰った。しかし、その後の台湾の靴産業は衰退を辿り、多くの職人が職を失うこととなった。そこで、林果良品の創業者は手作りの革靴が輝いていた時代を取り戻し、同時に高度な技術を持っている職人にもう一度やりがいを与えたいと考え、2006年にこのブランドを立ち上げた。 (林果良品のパンフレット、HPより)とあるように、林果良品の靴は、ただデザイン性が高いだけではなく、職人の技術を集めた結構レベルの高い靴の模様。
林果良品の靴
早速靴を紹介します。靴の種類は、ダービーからオックスフォード、ローファー、サイドエラスティック、サイドゴアブーツなど基本的な型は全て店頭に並んでいました。肝心の革質は、ざっくりと2種類あったと思われます。1つは、低価格帯(約4000元)、もう一つは高価格帯(約6000元)のもので、低価格帯はリーガル的な雰囲気を、高価格帯はチーニー的な雰囲気を持っていました。いずれにしてもコストパフォーマンスは極めて高い。デザイン性も高く、異種素材の組み合わせやギリータイプのダービーなど多様です。
靴の作りですが、HPを見る限りセメンテッドとマッケイを組みわせた製法のように感じました(ちょっと不正確です)。ウェルトにあるステッチはギミックですが、靴底に見えるステッチはインソールまで貫通しているようです。この作りであれば、オールソールも数回は可能と見受けられました。アッパーのステッチはきっちりしており、歪みや狂いは見た感じはなかったので、職人の腕の高さが伺えます。このレベルの既成靴であれば、相当コストパフォーマンスが高いと考えて良いかと思います。ビスポークもあるみたいですが、こちらは未知数。
という私は一足も買えませんでしたが、何よりも、定員さんがとてもフレンドリーで、大変居心地のよいお店でした。台北に行く際には、是非訪れてみて下さい。他には松山にも店舗があります。松山の店舗の訪問記はこちら。日本への上陸も期待したいところです。
※現在は台中にも店舗ができたみたいです。
林果良品 中山本店
【住所】台北市中山區中山北路二段72巷18-1號10491
【営業時間】12:00~21:30
【定休日】なし
【ホームページ】https://www.oringoshoes.com/
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