今回も伊勢丹靴博レビューです。数あるブースの中でも異彩を放っていたShoes Jungle。その名の通り、いろんな革を使った革靴が勢揃いしているコーナーです。上の写真はスピングルムーブのワニ柄型押しスニーカーですが、以下に紹介するのは紛れもない野性味あふれる革を使った革靴です!
まずはシンプルにワニ革
マグナーニのワニ革を使ったシンプルなストレートチップダービーです。193,320円。エキゾチックレザーはそれなりの値がはりますが、マグナーニはさすが、コスト抑えています。紳士靴ではカーフの次に流通しているワニ革。今後残念ながら流通量が減ると言われています。手中に収めるなら今のうちでしょう。
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マグナーニのワニ革ダービー。20万円を切るのは安い。 |
ニシキヘビーパイソン革
続いてヘビ革(パイソン革)です。蛇は一匹から取れる革の面積が小さいので、希少価値が高いです。そんなパイソン革を贅沢に使ったサイドゴアブーツはカルミーナのものです。お値段139,320円。こちらもさすがのカルミーナ。お値段抑えていますね。
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カルミーナのパイソン革サイドゴアブーツ |
あまりお目見えしないリザード革
トカゲです。鱗がクロコダイルよりも小さく上品な外見をしています。マグナーニのダブルモンクのリザード革は、ナイル川流域に生息するナイルオオトカゲのものでしょうか。お値段100,440円。エキゾチックレザーがなぜか普通のカーフの靴くらいの値段です。マグナーニの価格破壊力は強烈。しかし、革質は上質で素晴らしい一足です。
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オールリザードの珍しいダブルモンク |
ファー付きラビット革
うさぎさんです。毛先の長いファー付きで、パラブーツからの商品です。お値段は73,440円と、パラブーツの同型カーフ革靴よりかは高いですが、他のエキゾチックレザーよりかは安いといったところ。食用後の廃棄物として生じる革かと思われます。
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あたたかそうなラビットファー |
ここから変わり種ーエレファント革
イタリアの巨匠、エンツォボナフェからエレファントの革を使ったサイドゴアブーツです。縦横に深いシワが入っていて、革質も固めな象革。実際は分厚い革なので、それを薄く漉いて靴にしています。吊り込むのがめちゃくちゃ難しそう。。
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エレファント革。216,000円。 |
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細かいシボ感と深い縦横に渡るシワが特徴 |
かばんでは高級品に属するオーストリッチ革
ダチョウの皮から羽毛を抜いた後の出っ張りが特徴的なオーストリッチ革。高級レザーとしてかばんなどで重宝されてきましたが、最近は食肉としてのダチョウの需要が増えており、それに伴い革の流通量も増えてきていると言われています。巨匠エンツォボナフェ氏はそんなオーストリッチも靴にしてしまいました。
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オーストリッチ革のサイドゴアブーツ。226,800円 |
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オーストリッチ革も吊り込むのが難しそうです。 |
クードゥー?
牛科の哺乳類、クードゥー。どうやら日本の動物園には(もちろん野生にも)いないみたいなので、私達とは馴染みがない動物です。野性味あふれる、と説明がありますが、そのとおり血管バキバキ見えていたり、肌質も悪いところがあります。一つ一つのピースが小さいウイングチップで上手に作ろうとしている努力が見えます。
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ステファノ・ベーメルのウイングチップ。248,800円 |
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野性味あふれる革質ながら、上品な光沢も持っている |
ウナギ
そう、蒲焼きにするウナギの革も靴になります。一匹あたりの面積が少ないので、つなぎ合わせてアッパーにしています。ただ、ウナギの革だけを釣り込もうとすると間違いなくちぎれるので、おそらくカーフに貼り付けてからあれやこれやしているのでしょう。「とりあえず使ってみた」感が強い革ですが、魚類ならではの艶やかな艶があります。
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5-6匹の革を使っていそうなローファー |
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独特のシワ、ツヤ |
高級毛皮アストラカン
毛皮業界では有名らしいアストラカン。中央アジアで生息するカラクールという名の羊の幼羊を指します。高密度で光沢のある毛質は非常に高級感溢れています。
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ジャコメッティのコインローファー。155,600円 |
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軽くカールしたアストラカンの毛は毛足が長くもふもふ |
鱏(エイ)
雄大に海を泳ぐエイ。エイの革は日本では実は馴染み深く、日本刀の柄にも使われていました。しかし、くるくる巻きつけるだけの柄と違い、立体的にカーブを描く靴にエイの革を使った例はあまりありません。シャークとかは見たことがある人もいるかも知れませんが、エイはなかなか…。そんなエイの革を見事に使ったのはガジアーノガーリングです。しかもホールカットで!
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エイ。378,000円 |
そして拡大してみるとわかるのですが、まるでスパンコールを散りばめたようなこの革質。哺乳類ではありえない表情です。
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ケアが大変そう。。 |
というわけで、魅力たっぷりなジャングル紳士靴。今後の伊勢丹靴博でお目見えするかわかりませんが、しばらく伊勢丹メンズ館で見ることはできそうです。購入もできるので自慢のコレクションに加えてはいかがでしょうか。
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