
ヴィーガンといえばいわゆる菜食主義のこと。肉やたまごなど一切の動物由来の物を食さず、植物由来の物だけで食事を成り立たせることやその考え方を言います。ダイバーシティが叫ばれるようになり広く浸透している考えともいえます。
そんなヴィーガン。実は靴業界にも徐々にそのコンセプトが広がりつつあります。動物由来の皮を使うのではなく、合皮であったり植物由来の染料のみで作った靴からなるものをヴィーガン靴と言ったりします。
まだまだ取り扱うお店は少ないのですが、台北で新進気鋭のヴィーガン靴の専門店を発見したので紹介したいと思います。Gullarです。
Gullarの場所
Gullarの最寄り駅は中山國小駅で、2番出口から南東へ歩いて5分程度のところにあります。
お店は真っ赤なファサードが特徴的で、見逃すことはないでしょう。
真っ赤なドアを開けて中を拝見させていただきました。
品ぞろえは豊富。時に大胆なデザインも
もともとGullarはスーツなどの紳士服を取り扱っていたそうですが、近年製靴市場に進出し新たな市場を開拓しているということです。であるが故、正統派デザインの紳士靴が豊富にそろっていました。
例えば以下のようにストレートチップのオックスフォード、ダービー、ダブルモンク、ホールカットなど一通りのデザインがそろっているとともに、そのカラーも黒~明るい茶色まで正統派のカラーが一通りあります。
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多くの靴は4000元程度 |
こちらはオックスフォード。独特なブローギングが何とも言えずいいですね。ソールとアッパーのカラーリングも特徴的です。
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オックスフォード:3980元 |
そうそう、ヴィーガンシューズなので、ソールはすべてラバーです。合皮だと耐久性の観点からソールにするのは難しく、コンセプトがヴィーガンなのでラバーを使っているようです。
そしてこちらはダービーとダブルモンク。エプロンダービーはノーズが眺めの木型ですっきりデザインです。合皮だけあって、カラーが薄いものより濃いものの方が私は好みです。
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エプロンダービー:3980元 |
そしてこちらはパイピング処理が施されたゴールドカラーのダービー。緑がかったパイピングとゴールドの色彩が調和していて美しい靴です。
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ゴールドカラーダービー:12,800元 |
店内を見渡し最も特徴的なデザインだったのがこちらの靴。クロスしたダブルモンクです。他のシューズがシンプルかつ王道のデザインであるのに対し、こちらはかなり攻めたもの。ありそうでなかったデザインといえますが、フィッティングの点からどうなるのか気になります。
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クロスダブルモンク |
あとは忘れてはいけない、スニーカーです。ここのところどんなメゾンも必ず出しているホワイトスニーカー。Gullarでもしっかり取り扱いがあります。
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スニーカー:3980元 |
メインどころのメンズシューズは以上ですが、レディースシューズも豊富にあります。
主にはローファーですが、コインローファー、ビットローファー、デザインなしのシンプルローファーなど、ヒール低めで実用的なレディースシューズに重きを置いている点は好感が持てます。
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ローファー:3680元~ |
さて、本革を使った紳士靴に慣れてしまった人からは、合皮からなるヴィーガンシューズなど目もくれないと思います。確かに、カーフレザーを見慣れ、履きなれてしまった人から見ると、合皮はやはりチープで軽薄で、自分が履くものとしてはふさわしくないと思ってしまうかもしれません。
でも、合皮には合皮のいい点があります。その最大のメリットは軽量であることです。本革の革靴と比べ20~30%程度軽量化されているヴィーガンシューズは、長時間履いていても疲れにくい仕様になっています。そして、ライニングにも工夫を施すことで、さらにコンフォートな履き心地を実現しているといえます。それがこちら。
メッシュ状の化繊からなるライニングは、湿度をうまく逃がすようになっているため、本革のライニングよりもよりすっきりと履けるように構成されています。ヴィーガンコンセプトとして検討を重ねた結果のライニングなのではないでしょうか。あとはぶれのない縫い目もGullarの評価されるポイントといえます。

乱れのない縫い目を2ラインしっかり作られており、技術も安定したものと思われます。
聞けば、Gullarの靴は、複数の専門化された工場で生産を行っているということで、各工程に特化した生産を行うことで、生産効率の向上と高い技術力の育成を行っているようです。
今熱い台湾靴。その中でもこれから来るはずのヴィーガンコンセプトのGullarのシューズ。実は日本へも進出し、どんどん販売していきたいとのこと。pinkoiなどでも買えるようなので気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
Gullar
【営業時間】14:30~20:30
【定休日】月曜日、火曜日
【HP】https://gullartw.com/
他にもカラフルな靴もたくさんあります。

高度な技術力が試されるホワイトのシューズも。

紳士服が発祥だけあって、片隅に存在感のあるスーツがディスプレイされていました。

お近くにお寄りの際は、素敵なスタッフがにこやかに対応してくれますので是非立ち寄ってみては。

劉さん、快く対応していただきありがとうございました!
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